読んだ本の感想。
声優魂 大塚明夫(著)
大塚明夫はメタルギアソリッドシリーズのスネークに声を当てられている方、といえば大体の方は認識できるのではないかと思います。
ざっくりした内容は、「声優業界は大変なので、声優になるのはやめておきなさい」というものです。
この本を読んで、ゲーム業界の一部でも同じことが言えると思いました次第です。
内容をそっくりそのまま置き換えることはできませんが、基本的な言いたいことは同じような気がします。
本当にその理由で声優になりたいのか、そう本書では繰り返し述べられていますが、ゲーム業界風に言うと、本当にゲーム業界で働きたいのか、という感じです。
これは僕自身が通った道だからこそ言えることでもあるのですが、ゲーム業界になんとなく入るとロクなことがありません。
ゲームが好きなので、ゲームの仕事をしたい、そりゃそうでしょう。
だってゲームって楽しいもの。
ゲームは人を楽しませるために作ってありますから。
でも、それはゲームが好きなのであって、ゲーム開発が好きなわけでも、ゲームイベント運営が好きなわけでもないのです。
楽しむのが好き、では駄目で、人を楽しませるのが好き、でないといけないのです。
娯楽産業は、基本的にそういうものです(一部例外あり)。
本書のレビューに、「調べればわかることばかり」と書いてあるものをいくつか見かけました。
確かに、調べればわかること、聞けばわかることばかりです。
ただ、本書は「調べもしない大馬鹿者」に向けて書いてあると思います。
勘違いしている人は、事前に調べなくても、自分のやりたいことだから何があってもやっていける、と思っているものなのです。
もしかして、自分は勘違いしているのかもしれない。
そう思っている人は本書を一読することをお勧めします。
0 件のコメント:
コメントを投稿