2015年12月7日月曜日

声優魂

読んだ本の感想。

声優魂 大塚明夫(著)

大塚明夫はメタルギアソリッドシリーズのスネークに声を当てられている方、といえば大体の方は認識できるのではないかと思います。

ざっくりした内容は、「声優業界は大変なので、声優になるのはやめておきなさい」というものです。

この本を読んで、ゲーム業界の一部でも同じことが言えると思いました次第です。

内容をそっくりそのまま置き換えることはできませんが、基本的な言いたいことは同じような気がします。

本当にその理由で声優になりたいのか、そう本書では繰り返し述べられていますが、ゲーム業界風に言うと、本当にゲーム業界で働きたいのか、という感じです。

これは僕自身が通った道だからこそ言えることでもあるのですが、ゲーム業界になんとなく入るとロクなことがありません。

ゲームが好きなので、ゲームの仕事をしたい、そりゃそうでしょう。

だってゲームって楽しいもの。

ゲームは人を楽しませるために作ってありますから。

でも、それはゲームが好きなのであって、ゲーム開発が好きなわけでも、ゲームイベント運営が好きなわけでもないのです。

楽しむのが好き、では駄目で、人を楽しませるのが好き、でないといけないのです。

娯楽産業は、基本的にそういうものです(一部例外あり)。



本書のレビューに、「調べればわかることばかり」と書いてあるものをいくつか見かけました。

確かに、調べればわかること、聞けばわかることばかりです。

ただ、本書は「調べもしない大馬鹿者」に向けて書いてあると思います。

勘違いしている人は、事前に調べなくても、自分のやりたいことだから何があってもやっていける、と思っているものなのです。



もしかして、自分は勘違いしているのかもしれない。

そう思っている人は本書を一読することをお勧めします。

0 件のコメント:

コメントを投稿