PERFECT BLUE
アイドルグループの「チャム」に所属する霧越未麻(きりごえ みま)は突如グループ脱退を宣言し、女優への転身を計る。
未麻は事務所の方針に流されつつも、かつてのアイドルからの脱却を目指すと自分を納得させる。初出演のドラマはセリフが一言だけの端役から始まり、続いてレイプシーンを演じることとなる。さらにはヘアヌード写真集のオファーが来るなど、アイドル時代からは考えられなかったような仕事をこなしてゆく未麻。「チャム」以来のファンたちは未麻の厳しい現状を嘆くが、彼女の女優生活は次第に軌道に乗り始める。
しかし、人気とは裏腹に未麻は現状への不満を募らせ、アイドル時代の自分の幻影さえ見るようになる。レイプシーンやヘアヌードは本当の自分の姿なのか。自分が望んだことなのか。そんな疑問を抱く中、インターネット上に未麻になりすました何者かがウェブサイトを開設。しかしその内容は虚実を織り交ぜつつも、まるで未麻本人が書いたかのように詳細を極めていた。未麻はストーカーに監視されていたのだった。「アイドルとしての未麻」が更新を続けるウェブサイトを見て、精神的に追い詰められる未麻。また、未麻の事務所に手紙爆弾が送りつけられたり、関係者が次々と殺される事件が発生する。(ウィキペディア)
『パプリカ』 を手がけた今敏監督の作品。
『PERFECT BLUE』を鑑賞しているときの既視感はこれだったのかと、あとで納得しました。
主人公とともに、視聴している側も現実と非現実(ドラマ)の区別がつかなくなり、物語の中盤は混乱しますが、それも終盤には理解が追いつく演出が素晴らしく芸術的です。
PERFECT BLUEは1997年のアニメ映画で、当時のインターネット等の新しい文化や生活の変化をいち早く取り入れています。
映像表現も20年近く前のものとは思えないほどで、それゆえに今見ても色あせない名作として、お勧めできます。
国内でのレーティングはR15指定。
その他ほとんどの国ではR18指定ということで、人は選ぶかもしれません。
特に主人公のレイプシーンや、関係者が次々に殺されていく残虐描写は、ショッキングなので、苦手な方は要注意です。
ただ、パプリカを視聴済みで、かつ面白いと思えた方には間違いなくお勧め。
PERFECT BLUEもパプリカも、現実と非現実の境界があやふやになる不思議なアニメ映画です。
内容を理解しようと頭をフル回転させてしまいますが、1回目は適当にポケーっと見るようにしましょう。
1回目で常に理解が追いつくことはないので、2回目に「なるほど」と納得しながら見ると一粒で二度おいしいです。